コメント
このたび、名古屋市の客員起業家として着任することとなり、大変光栄であり、良い意味でのプレッシャーも感じています。
名古屋・中部地域は、日本のものづくりを支えてきた世界有数の産業集積地です。現場に根ざした技術力、粘り強い改善文化、そして長期視点で価値を育てる姿勢は、今なお世界に誇れる強みだと感じています。一方で、自動車業界を例にあげると、自動運転や電動化に代表される「100年に一度の大変革」は、こうした強みの活かし方そのものを問い直す局面に来ています。
私はデンソーにおいて、宇宙機器開発からR&D、ソフト・ハードを横断した開発、さらにシリコンバレーでの事業開発まで、技術とビジネスの両面に携わってきました。異業種・異文化と向き合う中で強く感じたのは、ディスラプト(業界破壊)の多くは業界の外からやってくるという現実です。だからこそ、名古屋が培ってきたものづくりの力に、スタートアップや異分野の視点を掛け合わせることが、次の競争力につながると考えています。
客員起業家として、地域に根ざした企業や人材の強みを起点に、技術・事業・市場をつなぐ役割を果たし、名古屋から次の時代の産業モデルが生まれる土壌づくりに貢献していきたいと思います。ものづくりの街・名古屋だからこそ生み出せる挑戦を、皆さまとともに形にしていきます。
経歴
1986年(昭和61年)名古屋大学大学院工学部原子核工学専攻修了、日本電装(現デンソー)入社。宇宙機器開発やモデルベース開発など全社プロジェクトを担当。2017年から2020年まで米シリコンバレーに駐在し、2018年からは中国子会社のイノベーション部門トップも兼務。数週間ごとに米中を行き来する生活を送った。これまでに培った知識、経験、人脈を活かして社会に貢献することを狙い2021年にスズキマンジ事務所を開業。