35ヶ国、1,000名以上の叡智が集まる人類初の核融合実験炉。目指すは「小さな太陽」の開発。
太陽が莫大なエネルギーを生み出す仕組み「核融合反応」。これを地上で再現し、新しいエネルギー源としての活用を目指すのが「ITER(イーター)計画」です。ITERはラテン語で「道」という意味。「核融合実用化への道・地球のための国際協力への道」という願いが込められ、日本のほかに、EU、米国、韓国、中国、ロシア、インドが参画する超大型国際プロジェクトです。現在35ヶ国・1,000名以上の精鋭が集い、フランスのサン・ポール・レデュランスにて、人類初の巨大核融合実験炉「ITER」の建設・組立が進められています。
次世代のクリーンエネルギーとして期待される核融合反応。原子力発電などで用いられる「核分裂反応」とは異なり、ウランなどの核燃料物質を必要とせず、海水から生成できる材料(重水素・三重水素)からエネルギーを生み出すことが可能。「核のごみ」と呼ばれる放射性廃棄物もほとんど出ないという特長があります。原子力発電で起こり得る、核燃料が冷却できずに溶解するといった事故のリスクもなく、発電炉が災害などに遭った場合も安全性が保たれるのが大きな強み。火力発電と異なり、二酸化炭素も排出しません。高い安全性と軽い環境負荷、莫大なエネルギー生成力を兼ね備えた仕組みとして大きな期待がかかっています。
一方で反応を起こすために1.5億℃もの高温や強力な磁場、真空環境などが必要となり、再現難度がきわめて高いことも事実。国の垣根を越え、高難度の人類課題解決に挑む、それがITER計画です。
ITER成功、そして核融合技術の実用化へ。フランスで働く多様なポジションの職員を公募。
日本は膨大な資金を投資している一方で、ITER計画に参加している日本人職員は約40名。全職員のわずか4%にとどまり、理想の人員数と大きくかけ離れているのが現状です。ITER計画を成功に導くためにも、また、核融合の知見を日本に持ち帰り、国内での実用化という次の目標を実現させていくためにも、フランスの地でITERに携わる「日本代表」をさらに増やしていくことが重要です。そこで今回、日本国内でITERに関する広報などを担う「ITER日本国内機関(量子科学技術研究開発機構)」とエン・ジャパンが連携。ITER機構で働く「日本代表」を増やすために、人材公募プロジェクトを実施することになりました。
ITER機構の求人は、ITER参加極(日本、EU、米国、韓国、中国、ロシア、インド)全体に公開されています。そこからITER日本国内機関およびエン・ジャパンが複数求人をピックアップし、日本国内で広く告知。日本からの応募促進を図ります(求人は順次追加予定)。現在フィットするポジションの求人が出ていない方のために、ITER日本国内機関による「オープンポジションのプレエントリー枠」も用意しています。
エン・ジャパンは「エン転職」「AMBI」「ミドルの転職」といった求人サービスを通じて募集をサポート。応募者の方は、ITER日本国内機関のITER職員公募会員に登録することで、英語の応募書類添削や面接対策といったサポートを受けることも可能です。公募されているポジションを日本代表として勝ち取り、「入職後の活躍」まで実現される方が一人でも増えることが、ITER成功、そして日本での核融合炉の実用化に向けた大きな一歩となります。人類初の、新しいエネルギーを創出するために。志ある方からの応募をお待ちしています。
インタビュー記事
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