●転職者との給与交渉ポイントと中途採用の給料の決め方

転職者との給与交渉ポイントと中途採用の給料の決め方

会社側の一存で決めることができる新卒採用者の給与とは異なり、中途採用者の給与は、年齢、学歴、職務経験や前職の給与など、さまざまな要素を勘案して決定する必要があります。中途採用者の給与をどの程度にするべきか、頭を悩ませている採用担当者は多いのではないでしょうか。
給与を決める際の基本は、「同じ内容や同じ価値の仕事をしている労働者に対しては、同じ賃金が支払われるべきである」という考え方です。
今回は、中途採用の給与の決め方について、交渉のポイントも踏まえながらご紹介します。

【1】中途採用者の給与決定の基本

【1】中途採用者の給与決定の基本

中途採用者の給与の決定方法は、大きく分けて2つあります。1つ目は「会社側に合わせる方法」、2つ目は「採用者に合わせる方法」です。


「会社側に合わせる方法」では、自社の業務および職種に応じた裁定基準に、採用者の能力やスキルを照らし合わせて給与を決定します。給与に納得させるためには、社員に裁定基準や評価方法などを公開し、賃金制度を整備する必要があります。成果主義のベンチャーなどで導入されることが多い方法です。


「採用者に合わせる方法」では、年齢や前職での給与を参考に給与を決定します。前社における待遇によって給与額が大きく左右されるため、自社の給与基準に見合う能力やスキルがあるかどうか採用時に見極めることが重要です。年功序列の賃金制度がまだまだ多い日本の企業では、今のところ多く採用されている方法です。

【2】試用期間を活用した給与の決め方

【2】試用期間を活用した給与の決め方

即戦力として採用した人材でも、すぐに結果を出すことはまれです。待遇に見合う仕事をしていない中途採用者に対して、既存社員が不満を持つこともあるでしょう。また、実際に職務に就いて初めて、想定していた程の能力やスキルがないと気付くこともありえます。しかし、一度雇用をした後は、簡単に降給や解雇を行うことができません。


そこで、試用期間を設けて中途採用者の能力を見極めた上で正式な給与を決定する企業が増えています。試用期間を設ける際のポイントは、給与規定を明確にすることと、試用期間の期限をはっきりと決めることです。
中途採用者だからといって、前職と同様の成果を出せる保証はありません。未経験の職種の場合、新卒と同じスタートラインに立つことも考えられます。そのため、試用期間における給与は、同職の社員の給与より若干低めに設定すると良いでしょう。


試用期間内にどのような成果を期待するか、また、どのような基準で評価するかについて、会社側は事前にはっきりさせることが必要です。求めるものや評価基準を明確にした上で給与を決定しなくては、採用される側が扱いに不満を抱く恐れがあります。

【3】給与交渉のポイント

【3】給与交渉のポイント

中途採用者と給与交渉を行う際は、自社の評価基準を明確に伝えることが大切です。転職者は当然、できるだけ高い給与で採用されることを望みます。そのため、控えめな人でも前職と同じ給与、多くは給与のアップを希望するでしょう。


今までの経験がそのまま役立つような同業他社からの転職の場合は、前職と同額、もしくはスキルに応じた給与アップの交渉を受け入れても問題ないかもしれません。


しかし、全く異なる職種からの転職の場合は、最初から前職の給与に見合う貢献が得られる期待は薄いでしょう。前職の給与から大幅に下がってしまったとしても、今後の期待値に見合った給与を設定する必要があります。

おわりに

中途採用者の給与を決定する際は、コミュニケーションをしっかりと取り、評価基準をしっかりと共有することが大切です。コミュニケーションがうまく取れていない場合、入社後にトラブルとなる可能性があります。
今回ご紹介した方法を参考に、中途採用の給与交渉を円滑に進めましょう。