●人事調査・採用調査は必要?バックグラウンドチェックとは

人事調査・採用調査は必要?バックグラウンドチェックとは

接時にはハキハキと答え、過去の職歴やスキルも申し分がないため、即戦力になる人材だと思い採用した。しかし、実際は期待とは異なり、求めていた働きができない人材を雇用してしまった。このような経験はないでしょうか。
採用時に、学歴や職歴などの詐称があった場合、余分なコストを割いて求めていない人材を雇用してしまったことになります。採用時の無駄なコストを極力削減するため、近年は人事調査や採用調査を実施する会社も増えています。
ここでは、このような調査を含めたバックグラウンドチェックについてご紹介します。

【1】バックグラウンドチェックが必要な理由

【1】バックグラウンドチェックが必要な理由

バックグラウンドチェックと、人事調査・採用調査はほとんど同じ意味で使われています。バックグラウンドチェックとは新規採用時において、採用予定者のバックグラウンドを確かめる調査を指します。
つまり履歴書に書かれている学歴や職歴が正しいか、過去に犯罪歴はないか、以前の職場での勤務態度はどのようであったか、面接時に話した内容に偽りはないかなどのチェックです。
不適切な人材の採用は企業にとって大きな損失を出すことにもなりかねません。犯罪歴があることを知らずに雇用した人材が、後に傷害事件を起こし、企業ごと起訴されたというケースもあります。


欧米の企業では、バックグラウンドチェックをすることが一般的です。また、アメリカでは企業の倒産理由の30%が、従業員の盗難や詐欺行為などの不正行為だといわれています。日本でも同様の事例が見られるようになり、特に外資系の企業を中心に、バックグラウンドチェックを必須とする企業は徐々に増加しています。

【2】バックグラウンドチェックはどこまで許されるのか

【2】バックグラウンドチェックはどこまで許されるのか

バックグラウンドチェックは度を過ぎた場合、個人のプライバシー侵害にもなりかねないため、チェックする範囲を見定めなければなりません。一般的には、経歴・性格素行・健康・勤怠・能力・退職理由などを調査します。


行政機関によるガイドラインなどでは「職務能力の判断に関係のない情報は収集してはならない」となっています。しかし、指示通りガイドラインに従えば、実質上バックグラウンドについて調査できる範囲は制限されるでしょう。


人事調査・採用調査を行う際には、求職者に調査を行うことを許可する書類へのサインを求めることが一般的です。ただし、本人の同意を得たとしても、関連法令を事前にチェックしておき、慎重に調査をしてください。

【3】バックグラウンドチェックの方法

【3】バックグラウンドチェックの方法

バックグラウンドチェック方法としては主に以下の4つの方法があります


1.新聞、雑誌などの公刊物
2.興信所などの調査会社の利用
3.弁護士への委託
4.自己申告

採用担当者としてはできるだけコストを掛けずに、合法的に効果的な調査を行いたいところでしょう。1と4が合法であることは間違いありませんが、得られる情報は限られます。2と3に関しても基本的には合法ですが、調査方法や得られる情報に対するコストがどの程度かを考慮して賢明に選ぶことが求められます。

場合によっては高い費用を払っても、採用担当者が欲しい調査結果が得られなかったり、正確性に欠けたりすることもあるため、注意深く慎重に調査することが必要です。

おわりに

学歴・職歴・犯罪歴などの詐称を見抜けずに採用してしまうと、企業側に損失が生じる可能性があります。また、その採用が後に刑事事件などにつながった場合、企業側が責任を問われるケースもあります。採用時の無駄なコストをできるだけ削減する、そして優秀な人材を採用するためにも、バックグラウンドチェックは必要だと言えるでしょう。
ただし、いくら企業にとって重要な調査であるといっても、法律で許される範囲内で行ってください。個人のプライバシーを侵害しないように細心の注意を払い、バックグラウンドチェックをすることをおすすめします。