上司も納得!退職理由の伝え方|転職アドバイザーが教える回答例文あり
「転職活動で何が一番大変でしたか?」という質問をしたとき、多くの方々が「現職の会社に退職の旨を伝えるとき」と答えています。
中には、なかなか退職の話が進まず、先延ばしが続いてしまった……という声も。いざ退職をしようと思ったとき、どんな風に上司に伝えたらいいのか迷ってしまう方は、多いのではないでしょうか。今までお世話になった会社だからこそ、なんとなく気まずい……。とはいえ、曖昧な伝え方をしてしまうと、いつまでたっても退職の話が進まない……。そこで、新たな生活を気持ちよくスタートしたいという方のために、転職アドバイザーに聞いた退職理由の回答例をご紹介します。もし転職活動をしているなら、早めのチェックが大事です。
1. 上司や周囲に退職理由を伝えるときのポイント
転職が決まったときにするべきことは?
内定が決まって嬉しい気持ちがある反面、上司に退職を伝えなければいけないという、大変さがあります。もちろん、「退職してしまえば、関わらないから別にいい」という考え方もあります。ですが、社会人として、しっかりとけじめをつけることは、とても大切です。書面では「一身上の都合」と記載をすれば問題ありませんが、直接関わりのあった上司がそれで納得いくとは限りません。そこでまずは、転職アドバイザーに聞いた、退職を伝える上で気をつけたいポイントをご紹介していきます。
ワンポイントアドバイス!
退職の旨を直属の上司に伝えましょう。デスクでの会話ではなく、しっかり予定を空けてもらい、周囲に声のもれない場所を押さえたうえで、1対1の対話がキホンです。「○月末までに退職を考えています」と、相談ではなく、報告として伝えることがポイント。あいまいな伝え方では、相談だと思われてしまい、なかなか思っていた方向に話が進みません。
ワンポイントアドバイス!
「○日までに退職します。手続きはどうしたらいいですか?」なんて唐突に伝えられたら、無責任な人だと思われてしまいます。もちろん、強い意志をもって伝えることは必要ですが、無責任ではいけません。そのためにも、業務を引き継ぐ相手の負担を軽くできるような姿勢を示すことが大切です。できるだけ1ヶ月~2ヶ月程度の猶予をもって退職の準備を進めていきましょう。
2. 転職理由の例文
円満退職できる!3パターンの退職理由の例文をご紹介
次は、退職する際に必ず聞かれるのが退職理由。どんな風に伝えるべきか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
一身上の都合
退職理由は、会社に言わなくても、法律上は問題ありません(民法627条/期間の定めのない雇用の解約の申し入れ)。雇用は、解約の申し入れの日から2週間以上たてば、どんな理由であっても、退職することができるのです。そのため、「一身上の都合で……」とあいまいにしても、けっして退職が成立しないわけではありません。
とはいっても、理由を言わないとなかなか話が進まない……なんてこともあると思います。たとえば、「結婚が決まって、通勤が難しくなりました」や「親の介護が必要になってしまって、いまの働き方を続けることが難しいです」など、さまざまな理由があるので、すべてを包み隠さず伝えなくてもよいということです。相手に理解してもらえる程度で、伝えていくのが得策でしょう。
体調が優れない
実は、ここ半年ほど体調を崩していて……。急に体調が悪くなってしまったとき、すぐに業務を代わりにできる仕事ではないので、続けることが難しいと考えています。
ワンポイントアドバイス!
体調が優れないという人を無理に引き止めることは、会社としてもなかなかしづらいことです。そのため比較的スムーズに話が進みやすい傾向があります。ただ、診断書などの証明物を依頼されるケースも。伝え方は十分に注意しなければいけません。
他の仕事をやりたい
もともと広告の仕事に興味がありました。いまの仕事にも、もちろんやりがいを感じているのですが、広告業界への夢が諦めきれず、正直、どこか無我夢中で頑張りきれないという思いを持っていたんです。やりたいと思っていたことにチャレンジするには、今しかないと思って転職をしたいと考えています。チャンスをいただいた会社で精一杯頑張りたいと思っているので、◎月末を目処に退職することは可能でしょうか。
ワンポイントアドバイス!
現状への不満ばかりを並べてしまうと、解決案を提示され、思っていたように話が進まないことが多いです。ネガティブなものではなく、別の道を選ぶことに対して、ポジティブな気持ちを伝えていきましょう。また、現職では確かに叶えることができないと思われることのほうが、すんなりとその道を応援してくれると思います。
3.まとめ
お世話になった会社だからこそ、なかなか切り出しにくいもの。ですが、強い意志をもって伝えていかなければいけません。転職の経験がある方は「この瞬間が一番苦労した」「退職までの期間がとても長く感じた」なんて、話す方もいらっしゃいます。周囲に快く送り出してもらうためにも、できるだけポジティブで納得のいく理由を伝えていくことが大切です。また、後任に迷惑がかからないようにと配慮をすることも忘れないでください。あなたの新しい門出を応援してくれるよう、ちょっとした伝え方を意識してみてはいかがでしょうか。
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