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【履歴書】本人希望欄の正しい書き方をご紹介します。希望職種・待遇・条件など、履歴書の本人規模欄は間違ってはいけない項目ばかり。転職コンサルが監修した正しい本人規模欄の書き方を解説します。

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【履歴書】本人希望欄の正しい書き方をご紹介します。希望職種・待遇・条件など、履歴書の本人規模欄は間違ってはいけない項目ばかり。転職コンサルが監修した正しい本人規模欄の書き方を解説します。
2020/08/05

【履歴書】本人希望欄の書き方(例文あり)/希望職種・待遇・条件の書き方例

【履歴書】本人希望欄の書き方(例文あり)/希望職種・待遇・条件の書き方例

履歴書の「本人希望欄」。何をどこまで記載したらよいのか分からない、という方も意外と多いのでは?

志望動機欄や職歴欄は書くべき内容が比較的明確ですが、本人希望欄はフリーなのが難しいところ。「自分の望む待遇をストレートに書いてしまってもいいのか?」「特に希望がない場合は、空欄で出してしまっても大丈夫なのか?」など、迷って筆が止まってしまうこともあるのではないでしょうか。

ここではそんな方のために、本人希望欄の書き方のポイントをご紹介。気をつけるべき点の解説に加え、例文もご用意しました。希望欄を正しく活用して、ミスマッチのない転職を実現しましょう!

1. 本人希望欄とは?

勤務時間や勤務地に制限があるなど、入社する上で譲れない条件がある場合に記載する項目です。また、求人情報に書かれている職種や勤務地などの条件が複数ある場合などにも用います。

本人希望欄で注意したいのが「採用担当者に絶対条件としてとらえられやすいこと」。自分としては希望条件で書いたつもりでも、面接官には入社における絶対条件として受け取られるケースもあります。上記をふまえた上で、下記の点も意識して本人希望欄を作成しましょう。

本人希望欄を書く時の基本ルール

基本的には「貴社の規定に従います」と記載します。というのも、希望をあれこれと書いてしまっては採用担当者にネガティブなイメージを与えてしまう可能性があるからです。どうしても譲れない条件以外は面接で確認したほうがいいでしょう。

絶対条件以外は、面接ですり合わせる

「この勤務地で働きたい」「この勤務条件で働きたい」という希望があったとしても、絶対に譲れない条件でなければ「貴社の規定に従います」などと記載しておくことをおすすめします。

というのも、選考が二次面接、最終面接と進んでいけば、自然と待遇や勤務条件について話し合える機会がくるからです。採用担当者にとってみれば、まだ内定を出すか分からない状態で入社における条件をいくつも出されるのは嬉しくないものです。採用担当者によってはあなたのことを「条件ばかり気にする人」と感じてしまうかもしれません。

履歴書は、自身のプロフィールや志望動機、熱意などを伝えるためのツールです。選考を通過しなければ内定に至りませんから、そういった意味でもはじめからあれこれと希望条件を並べるのは得策ではありません。どうしても譲れない条件のみ本人希望欄に記載し、残りの希望は選考が進んでから交渉する。そういったスタンスで選考に臨むのが好ましいといえるでしょう。

本人希望欄を書く時の注意点

絶対条件があるとき以外は「貴社の規定に従います」と記載します。絶対条件がないときも「特になし」「ありません」と書くのではなく、「貴社の規定に従います」と書きましょう。

また、待遇や勤務条件の希望は原則、記載しないほうがベターです。志望動機や自己PRもこの項目には書かないでおきましょう。

そのほかに注意するポイントとしては、「複数の職種に応募するときは希望職種を明記すること」「希望を伝える際は謙虚な姿勢が伝わる文面を意識する」といった点が挙げられます。

 2.本人希望欄に書くべき内容、書かないほうがいい内容

「叶えられないと入社できない」という条件を記載しましょう

履歴書の本人希望欄は、企業で働く上でどうしても伝えなければいけない条件を記載するための項目です。「この条件が叶えられなければ、入社ができない」といった希望がある場合、その旨を書くようにしてください。

たとえば「親の介護で、どうしても近くの勤務地でないと働けない」といった事情があれば、理由とセットで希望を伝えるようにしましょう。

一方「通勤に便利なので自宅近くの勤務地がいい」といった、入社できないほどではない理由の場合は記載しないほうがよいでしょう。詳細な待遇の交渉は、面接のどこかのタイミングで行なえるはず。ですから履歴書の本人希望欄には、「どうしても譲れない」最低限のことだけを記入してください。希望をたくさん出しすぎると「注文が多い」という印象を与えてしまい、マイナス評価になる危険性があります。

「連絡がつながりやすい時間」「入社可能時期」は重要

希望欄に書いたほうがよい内容としては、選考や入社についての情報があります。たとえば現職の関係などで電話に出られない時間帯がある場合。面接日設定などで企業から連絡が来る場合があるため、電話に出られない時間帯・つながりやすい時間帯を理由と一緒に記入しましょう。

また退職手続きなどで入社時期が遅れる場合は、確実に勤務がスタートできる日にちを記載しておいてください。企業側も組織上の都合や受け入れ準備がありますので、予め希望を出しておけば後々のトラブルを防ぐことができます。

「給与の希望」などは書いてもよい?

転職にあたって最も気になることの一つが給与です。ただし、履歴書には給与に関する希望は書かないことをおすすめします。給与についてあまり主張しすぎると、勤務地の場合と同じように「注文が多い人だ」という印象を与えてしまいます。「待遇面ばかり気にしている」という誤解も招きかねません。給与については選考のどこかで必ず話題に上がるはずです。それまでは、こちらから話を出すことはしないほうがよいでしょう。

 

3. 本人希望欄の記載のコツ

簡潔に書くようにしましょう

本人希望欄に文章をたくさん書くと、「自分の要望ばかりを主張する人だ」という印象を採用担当者に与えてしまう可能性があります。文章の量は最大でも、本人希望欄の8割以下にとどめておいたほうがよいでしょう。

また、やむを得ない事情による希望であっても「苦労をわかってほしい」というような論調で書いてしまうと、押し付けがましさが出てしまい好印象になりません。できるだけ簡潔な文章で、客観的な事実のみを記載するように心がけてください。

特に希望がない場合はどうする?

特に希望がない場合は「貴社の規定に従います」と記入しておくようにしましょう。本人希望欄を空白で提出してしまうと、採用担当者に「記載モレがある」と誤って認識されてしまう可能性があります。採用担当者は履歴書の内容だけでなく、「志望動機の高さを感じられるか」という部分にも注目しているもの。記載に不備があると誤解されて、マイナス評価にならないように気をつけましょう。

4 .本人希望欄の記載例

やむを得ない事情で、勤務先を限定したい場合

良い例文

同居している母の介護のため、関東での勤務を希望いたします。

NG例文

居住地から近い、東京23区内での勤務を希望いたします。

解説

勤務地の希望がある場合は、やむを得ない事情であることを伝えるため、理由とセットで記載しましょう。一方「希望が叶えられないとどうなるか」「今の自分がどれほど大変か」といったことは省略し、すっきりとした文章で書くことを心がけてください。例文では「同居している母の介護のため」と簡潔に記載しています。また、NG例文のような「通勤の利便性」などのベター条件は記載しないようにしてください。わがままな希望ととられる可能性が大きいためです。

希望の勤務地も、可能な限り範囲を広めて記載をすることをおすすめします。勤務地を限定しすぎてしまうと、各拠点の定員などの関係で、採用の可能性を狭めてしまうことにつながる場合があります。

「電話に出られる日時」「入社可能日」を記載する場合

良い例文1

在職中のため、月曜日から金曜日の10時から19時まではお電話に出ることができません。
また現職の引継ぎの関係上、就業が可能になるのは20XX年○月○日以降になります。

良い例文2

大学の授業の関係上、月曜日~木曜日の13時~16時の間にご連絡をいただけますと幸いです。

NG例文

大学の授業の関係上、月曜日は13時~14時、火曜・水曜は10時~12時、木曜・金曜は13時~18時にご連絡いただけますと幸いです。

解説

在職中の方のケースです。選考関連の連絡や入社にあたっての特記事項がある場合、こちらも理由と共にきちんと記載するようにしましょう。なお、連絡がつかない日時については「○曜日は△時、□曜日は☆時……」というように細かく書きすぎると「要領が悪い」という印象を与える場合があります。時間帯を絞り込むなど、簡潔に書く工夫をするようにしてください。

ただし例2のように、新卒で就職活動をしている方の場合は、授業のスケジュールやアルバイトのシフトの関係で「○曜日の△時以外は必ず電話に出られる」という記載はしにくいかもしれません。その場合は、確実に連絡可能な日時を絞って記載するようにしましょう。

注意すべき点は、「相手に配慮して連絡可能な時間を記載する」ということ。たとえば志望企業が9時~18時の営業時間だった場合、「6時~8時」「23時~24時」といった指定は非常識にあたります。このケースに限らず、履歴書は「採用担当者が読んでどう思うか」という視点を大切にしながら書きましょう。

勤務時間の希望を伝えたい場合

良い例文2

勤務時間:子どもの保育園へのお迎えがあるため、9時~17時までの勤務を希望いたします。

NG例文

勤務時間:家庭との両立のため、9時~17時までの勤務を希望いたします。

解説

勤務時間の希望がある場合は、いい例文のように事情を明記しましょう。介護や育児などのやむを得ない理由であれば、企業も納得して事情を受け取ることができます。また、希望の勤務時間帯が、企業の提示する勤務時間を満たしていることはおさえましょう。以上の2点を踏まえることで、あなたの希望を聞き入れてもらえる可能性は高くなります。

職種の希望を伝えたい場合

良い例文

システムエンジニアを希望いたします。

NG例文

専門スキルを極めることに関心があるため、システムエンジニアを希望いたします。

解説

複数の職種を同時に募集している場合は、希望職種を明記しましょう。もしも希望職種を記載していないと、企業側はどの職種に応募があったのか分からず、選考がスムーズにいきません。分かりやすさという観点で、いい例文のように簡潔に希望職種を記載することも大切です。

そして、記載する職種名は企業が指定している名称を使うようにしましょう。例えば、「企画営業」という名称を使っていれば「企画営業」、「一般事務」という名称なら「一般事務」と記載してください。これも、企業側にとって分かりやすく、齟齬なく希望を伝えるポイントです。

募集要項などで確認してから、履歴書の本人希望欄に記載してください。

5 .まとめ

以上が、履歴書の本人希望欄を書く際の主なポイントです。失礼にならない範囲で希望を伝えるのは難しく感じるかもしれませんが、今回ご紹介した点を押さえればある程度のコツはつかめるはず。当ページ以外にも、さまざまなサイトで履歴書の書き方が紹介されていますので、ぜひ参考になさってください。履歴書は、企業との最初の接点。第一印象で不利にならないよう、じっくり考えながら記載をしていただければと思います。

この記事を監修したキャリアアドバイザー

監修:井用 崇之 写真
井用 崇之(イヨウ タカユキ)
エン・ジャパン株式会社 転職コンサルタント
人材ビジネスに約20年従事。転職コンサルタントとして、求職者の転職支援を行っています。企業側への採用コンサル経験もあり、企業から評価を受けやすいキャリアの伝え方・レジュメの書き方に精通。アドバイスに強みがあります。
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